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●誰からも愛される自然療法「ベトナム医道ディエンチャン顔反射療法」●
2013年(嵯峨慈子)

2013年は運動指導を始めてから20年、セラピスト活動をして12年目の年でした。この12年間、いろいろな自然療法を学び、また、並行してブレインジム、原始反射、アートなど脳に関わるメソッドも学び、実践してきました。

そんな中、最近の学びや活動で意識していることは「実際に変化すること!」、「ひとりひとりの可能性が広がること!」、 「皆が活用しやすいこと!」この3つです。このレポートではベトナム医道ディエンチャン顔反射療法の魅力について、セラピストの立場として発達支援分野、家庭での導入についてシェアしていきます。

 

オフィスでも家庭でもフル活用されるディエンチャン

ディエンチャン棒はオフィスで大活躍!

IMSIのスタッフでこのコースを学んだ人は誰もが皆このディエンチャン哲学と陰陽からなるディエンチャン棒が大好きになり、オフィスでも家庭でも使いまくっています。

私は学ぶまでの2、3年の間、オフィスで聞くスタッフの声、「ディエンチャンする?」、「するー!!」という会話とか、「あー、ラクになった!」「あー、スッキリした!」という言葉に(あんな短時間で、ホントかねー??)と思っていたほどでした。

しかし、実際に創始者チャウ先生から学び、同僚に限らず、このコースで共に学ばれた方との交流を通して、学んだ皆様がどれたけ活用しているかを伺い、その幅と応用力に驚いています。

 

私自身ではブレインジムとの組み合わせを行い、脳と身体の両面に、より確実に届くアプローチがしたい、という仕事上の目標に加えて「薬に頼らない自然療法的ホームケア」として、安全でシンプル、より効果が高いものを模索していたのです。

というのも息子が小学生になり、初めての集団生活や勉強にスムーズに入れず、過去にないような体調不良になったり、夜、学童から戻ると玄関先で倒れこむ、というような心身共に負荷がかかっている時期が続いていたからです。

「親として、何かできることはないかな?」と思い、スタッフ、生徒さんの間でも評価が高いディエンチャンを学ぶことにしたのです。

 

子どもに何か役立つことはないか?

 

ベトナム医道ディエンチャン顔反射療法

顔にある内蔵の反射区

ベトナム語のディエンチャンを訳すと→「面(顔)診断」となり、脳から近い顔への施術は効果が最も高いと報告されています。

実際にこの反射学を深く学ぶと、顔だけでなく頭にも背中にも、手足、耳にも内臓や脳に関連するという反射区が存在していて、それらを組み合わせて処方することで、より精度の高い施術ができるようになります。

また、施術を行う際のアプローチが「一元論」という考え方を使用しており、顔で反応がないなら耳、それでもないなら手、足、背中など関連反射区を連続して刺激することや、左右同じ側を関連づけてアプローチしたり、痛みがある部位に対して左右交差をさせるようにアプローチする方法もあります。

 

冨野先生からは東洋医学だけでなく、
ベトナムの陰陽の考え方が伝えられる

基礎コースでは基本の手法からベトナム哲学について深く学び、アドバンスコースでは、症例別に細かく顔のツボと臓器、経絡との関係を学んでいきます。

特にアドバンスコースでは、参加される方のご家族を施術モデルとして連れてきてよいことになっていて、チャウ先生から直接施術を受けられます。

参加された皆様もチャウ先生の手法を直接見るチャンスと、解説を聞けるチャンスに恵まれています。

 
 

創始者チャウ先生から直接学ぶ

ベトナム医道ディエンチャン顔反射療法について、コースで学ぶ内容はIMSIのWEBサイト(http://www.imsi.co.jp/)やこのIMSI TIMESサイトならびに冨野先生のブログにて詳しく掲載されています。ベトナム医道ディエンチャンの定義や魅力が満載ですので是非、ご参考になさってください。ここでは昨年の様子のひとコマをお伝えしていきます。

どんなケースでも一人ひとりデモをしてくれるチャウ先生

2013年のケースでは脳梗塞後、現在でも車いすを使われている方や内臓疾患の方、目の病気を持たれている方などが参加されました。

また、コースの中では受講生の質問を集め、症例別のアプローチが紹介されます。

 

ツボの位置を実際に受講生と
確認するチャウ先生

例えば代謝障害には脾臓、膵臓、胃、肝臓、胆嚢、腎蔵、小腸の機能を高めるツボを。そして、もし、同時に貧血もある人であれば、「陰血補足フォーミュラ」という複数の顔ツボを刺激することや、やせてしまって、太りたい人は「リンパを活性するアプローチ」など、その人に合わせて施します。

反対に、貧血があるけれど太りたくない人には、陰陽のうち、「陽」を刺激するボディローラーでお腹を刺激し、顔へは「痰・水滞を散じるフォーミュラ」というアプローチを使用するなど、ケースバイケースの方法も学びます。

その他、参加者から挙げられた質問は難聴、うつ病、口内炎、白血病、甲状腺疾患、橋本病、群発頭痛、膠原病、肘の腫瘍、アトピー性皮膚炎、 顔面麻痺、パーキンソン病、肺気腫、子宮内膜症、乳がんなどの不調について。チャウ先生から解説が加えられます。

目の下のクマやバストアップなど美容的なアプローチもありましたし、恐怖や不安など心理面にも及んだ質問もありました。特に、顔のたるみやバストアップの話題になると、女子の皆さんはチャウ先生を囲んで、熱心に顔のツボの位置を確認していましたよ!

 

セラピストに人気のディエンチャン

プレインジムとディエンチャンを
組み合わせる効果は大きい

ディエンチャンを学ばれると、特にセラピストの方はすぐに自身の不調や家族で病気や障がいを持たれているケースに対して施術を試されます。ベトナムや海外では治療的な目的でも長く活用されている方法のため、日本国内でこれを選び学ぶ人達は、とにかく効果の上がるセラピーを求め、十分に吟味してからディエンチャンに参加されているケースが多いのです。

もちろん、西洋医学に対してプラスアルファの部分、医療ではカバーできない人生における豊かさやタッチを通した心地よさ、快適さを求めている方が多いのでしょう。皆様からのフィードバックでは、麻痺や脳梗塞、免疫疾患などの重度の疾患を持たれた方の日常動作や感情面での変化が報告されているだけでなく、禁煙やダイエットなどという課題に対しても「驚くほど変化がでています!」という声が届いています。

卒業後の認定セラピストとしての活動はサロンメニューとしてクライアントに提供することが多く行われています。私もその一人。アロマセラピーやフェイシャルメニューにも加えることもあります。また、もともとの目的だったブレインジムや脳ワークとの組み合わせをしています。この組み合わせは、どちらも服を脱がなくてもよい、メイクも落とさなくてもよいという気軽さがgood!短時間で変化がでる種目の組み合わせはクライアント自身が覚えて自宅で行うこともできます。

 

痛いところにあたると
髪が逆立つ(笑)

脳力開花のセッションに組み込む時はたいてい初めに具体的な理想をお聞きして脳のブロック状態を確認していきます。同時に身体の状態(筋肉、痛み、疲れやすさなど)内臓の状態(持病、他と比べて弱い臓器など)をお聞きして、それに対応するディエンチャンを行います。

約5分から10分程度でも目の奥がスッキリとしたり、肩、腰の緊張感がとれたり、内臓の反射区を通して刺激されるのでクライアントにとって心地よくも、楽しい時間となります。もちろん「生きツボ探し」といって触れて痛みを感じる部位にアプローチをしていく手法もあり、「イターい!」という場合もあるかもしれません。

ディエンチャンの後に脳エクササイズに入ると、とりわけ脳内で起きる「ひらめき」や、自身の可能性が広がっているのがわかるようです。また、発達支援をテーマとしたお子様やその保護者様とのセッションでは、別の意味でプラスアルファの効果を感じています。

 

東洋医学やベトナムに興味がある人は
まず学びたくなるメソッド

発達障がいや学習障がいだけでなく、イライラしやすい、緊張しやすい、かんしゃくをおこす、ネガティブ思考などがある子どもや大人にもディエンチャンの活用度は高いのです。このような子どもたちは皮膚や肌に触れることに対して極端に敏感だったり、逆になかなか感覚の刺激が届かない、上手く調和されていない、という状態が頻繁にみられます。

ディエンチャンのアプローチには、内臓や身体の部位だけでなく、脳の感覚神経や五感に関係する反射区やツボがあります。気の流れがアンバランスな人に使える“気を下降させるフォーミュラ”、“気を上昇させるフォーミュラ”、“調和のためのフォーミュラ”などもありますし、“楽しくなるツボ”“愛情のツボ”など、コミュニケーションや感情面へのアプローチもあるのです。

 

共に学んだ仲間と!
セラピストの人が活用するディエンチャンメソッド

障がいの診断の有無に限らず、発達支援をテーマとする手法はポジティブで、多様性があること、難しすぎず家庭でも育児の合間に行えるという簡便性があることがそのまま継続性につながり、重要なポイントだと感じています。そのうえでディエンチャンは特に組み入れたいメソッドでもあるのです。

 

仕事で使えるだけでなく、家族、大切な人のために

漢字が読めない息子が
テキストにとびついた

息子とのディエンチャン体験をシェアしたいと思います。受講を始めた頃は体調も崩しがちで「学校、つまんない」「学童に行きたくない」と声を細くして話していた時期でした。症例的には風邪を連続してひいたことや、長く続いていた咳と痰、気管がヒューヒューと音をたてるような状態が続いたり、頻繁にお腹が痛くなるということを繰り返していました。

また、我が家で自由に文字や絵を描いていいという場所をつくっていたのですが、小学校に上がる前は楽しい絵や文字を書いていたのに、当時は「廊下を走らない」「自分の命は自分で守る」というような小学校で先生から聞いたルールだけを書いたり、否定語を使うようになっていました。学童で聞いた怖い話が忘れられない、怖い、というような発言も多々でてきていました。

 

カラーチャートを持ち帰った
その日に興味津々になる息子

基礎コースを学び始めてすぐにチャートを持って家で試しました。6歳の息子は顔の中に内臓や、身体全体が描かれているチャートに俄然興味を示しただけでなく、デイエンチャン棒にも興味深々に!私が説明しながら行っていると、今度は自分で棒を持ち、顔をトントンと刺激しはじめたのです。

陰と陽のローラを使うときには、基本的に本人に心地よい方を選んでもらうというルールがありますが、この選択も子どもならでの正直な感覚で、かなり早く答えがでるようです。「あっここは陰だなー。ここは陽がいい!」「今日は頭使ったから、アタマしようー!」とかコメントしてくるのです。

 

おばあちゃんの入院手術のとき、
お見舞いでディエンチャンを!

家庭ではアロマセラピーやお腹のマッサージやアートワークもしていたので、ディエンチャンだけの効果というのは言いきれませんが、特に咳、痰や気管支炎など、肉体的な変化はこのディエンチャンならではの効果だったと感じています。当時の通っていた自然医学を取り入れている医師が、「どうして気管支の音が聞こえなくなったのか原因を知りたい」と質問を重ねてきたことがあったほどでした。

息子だけではありませんが、まだまだ発達段階の途中である子ども達は皮膚への刺激に敏感であったり、顔へ触れられるのが嫌な子どもも多くいます。ディエンチャンでは、そのようなケースでも刺激の種類を変化させたり、30種類以上にもなる顔以外へのアプローチで対応できる点がとても魅力的です。と同時に、親が、セラピストが、よりよい方法や道具を一緒になって選んでいくという、より自発的な進め方、考え方にも共感できます。

 

お食事中にも人生や医道について学んだ

「自然療法は自分の中に眠っている自然の力を引き出すこと」
「一番大切なことは本人が一番知っている」

親としても、セラピストとしても、この部分は大切にしたいところです。コース中は人のエネルギーの大きさ、深さ、愛情に包まれた幸せの時間を過ごしました。チャウ先生、先生の息子のチー先生、そして、一緒に学んだ方との空間と時間がとても温かく、楽しく、美しく、私自身に大きな学びをくれました。ありがとうございました!

 

チャウ先生、チー先生、
そして冨野先生から深く学ぶ

学ぶということは、「知識を文字で得る、だけでなく、経験、体験、肌で感じる空気感の中で得られるものだなー」と改めて感じました。これからもディエンチャンを実践し続けていくこと、そして卒業生の仲間と共に、ディエンチャン顔反射療法を知らない多くの方にも、このメソッドを紹介していくことを楽しみにしています。

 

<ご注意>
このコラムで紹介されている内容はべトナム医道に基づく健康に対する考え方であり、人々が毎日の生活を心地よく送ることを目的とし、医療行為に代わるものではありません。

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