SEMINARS & EVENTS

●第1回 IMSIセラピーフェスティバル●
2015年(園部育代)

2014年11月22日 土曜日。いい夫婦の日。

よいお天気とよいご縁とに恵まれて、第1回IMSIセラピーフェスティバルが開催されました。会場のある表参道も秋の装いとなり、まるで学園祭を思い出すような朝でした。

冨野先生お手製のチェー(ベトナムのスイーツ)のとてもミルキーで温かな香りに包まれながら、ワークショップの準備、セラピーの準備、お買い物スペースの準備、そして看板の取りつけ。あれをやったり、これをやったりと忙しいながらも、楽しく準備をすすめ、皆様のお越しをお待ちしておりました。

ディエンチャンをもっと知ってもらうには?

さて、このイベントを行うきっかけとなったお話です。2014年の夏頃、ふとした拍子に出た言葉です。
「ディエンチャンの裾野をどうやって広めていけますかねぇ。」
そこからスタートしました。

「広まれば、卒業生さんの活躍の場も増えていきますしね。」
「講座だけでなくて、施術を受けられるスペースや時間を作って、セラピー自体を知ってもらえる機会を作った方がいいですね。」
「IMSIで『ディエンチャンサロン』を立ち上げたいですねぇ。」
という話があがりました。

ここからは、雑談ではなく、突如真剣モードにギアチェンジ。

「IMSIに通っているIFPAの生徒さんにさえも、ディエンチャンというセラピーがあるということをお伝えできてない」
「自然療法は得意分野や不得意分野があるから、いろんなセラピーを知ることでまた幅が広がりますよね……」
「そうすると、他のコースを受講している生徒さんや卒業生さんの交流を持つのもよいですね。」
「『広める』というところでは、そもそも自然療法を知らない人にもお伝えできるように門戸を開くには?」
「そういえば、4月の脳力開花のイベントの時に、本日は満席になってしまって……、とお伝えしたら『他にディエンチャンの施術が受けられるイベントを案内してください』という声がありましたよ。」
と、ミーティングを行っているうちに、「ディエンチャンだけではなく、いろいろなセラピーをまずは気軽に体験してもらえるイベントを行おう!」ということになりました。

 

そもそもディエンチャンって?

改めまして、2013年1月からIMSIにてお仕事をさせて頂いております園部と申します。主にIMSIで取り扱っている商品の販売、ウェブショップを担当し、その他ディエンチャンを広める活動の一環として、イベントへの出展やイベントの開催などを行っております。

ディエンチャンの正式名称は「ベトナム医道ディエンチャン顔反射療法」といいます。
ディエンチャンの施術は、顔にある様々な反射区と600以上もあるツボを“陰陽”を持つオリジナルの道具を使って刺激をしていきます。その根底には、「一元論」という哲学があり、反射区は顔だけでなく、耳や足、手、背中などにもあり、さらに顔にも複数の反射区が存在していると考えています。

その「一元論」に基づき、症状として表れているものが同じ「肩こり」であっても、人によって使う反射区も、施術する場所も、使う道具、そして刺激する方法も異なってきます。

表面に現れている事実の下の見えない部分というものは千差万別。だからこそ、施術をする人はクライアントさんと真剣に向き合い、施術を受ける人との間に対話を持ちながら、施術をすすめていきます。

見えている施術は、とてもシンプルなものですが、その施術のアウトプットに至るまでには、易経、儒学、老子道徳経といった東洋哲学や東洋医学、ベトナムの言語文化と古くから脈々と受け継がれてきた考え方と現代の西洋医学的な視点、神経学の視点があります。その施術を行う原動力は、「皆が幸せに楽しく過ごしてほしい」という心だと思います。

そういったことに気づいたのは、ディエンチャンの創始者であるチャウ先生から直接話を聴いたことが大きいです。症例別のアプローチの紹介を通して、そのアプローチ方法を生み出すまでの考え方、プロセスを聴くことで、チャウ先生がもっている知識や智慧を垣間見ることができました。

そこから、私自身も東洋哲学、東洋医学、西洋医学的な視点を学び続けております。そして振り返ると、学ぶだけでなく実践として、セラピー活動はもちろんのこと、子育てに自分育てにディエンチャンの考え方を反映しているような気がします。

まだまだではありますが、ディエンチャンの正式名称である「ベトナム医道ディエンチャン顔反射療法」の「医道」の部分も大切に、これからもディエンチャンをお伝えするお手伝いをしていきたいと思っております。

ディエンチャンの詳しい説明は、IMSIのWEBサイトやIMSI TIMESなどに掲載されております。ディエンチャンの魅力満載ですので、是非ご参考になさってください。

いよいよセラピーフェスティバル開催!!
ワークショップ「女子会脳トレ「心おだやかに過ごす」」

個々でチョイスしたワークを行う

嵯峨先生によるワークショップからスタートです。

まずは、参加者された方々の思い浮かべる「心おだやかに過ごすためにはどんな自分になりたいか」を発表しあい、ゴールを明確にしてから、カラダを使ったワークのはじまりです。

どんなワークをしていくかは、参加者が直観的に選んでいきます。

 

ペアワークをした後にその感覚や気持ちを発表

そして、ワークを行うことでどんな気持になったかをシェアしていきます。

朝一番で、しかも互いに初対面ということもあり、初めは皆さん固かったのですが、ワークを続けていくことで、だんだんとほぐれてきて、そしてそのワークを行うことでの感情のシェアに花が咲き始めているようでした。

足先を触るワークや、右左の手足の感覚をつなげるワークなどを行ない、そのワークを行って、気持ちよいか悪いか、どんな変化があったかを互いに話し、終わるころには、「あれ?なんか、腑に落ちています」という顔をなさっていたのが印象的です。

 

イライラやショック、怒りという感情に対して、ついつい、心でリフレイン(自制)させて(つまりは、脳でリフレインさせて)しまうところを、カラダを動かすことで脳に「まぁ、落ち着いてくださいよ」という信号を送る、いや、むしろ、「まず、落ち着かせますよ、いいですね」と言い聞かせます。

落ち着いてからは、イライラの原因に対してアプローチをかけていっても良いし、むしろ、感情のことだから、穏やかになってしまえばそれはそれでわざわざ原因にアプローチしなくてもよいし、あとは自分次第。

感情のボルテージがあがったままでは、次には進めないということが経験的に多々あります。この「感情のボルテージが上がった時の対処法」を知っているか知らないかで、大きな違いが出てきます。

そのすべ(・・)を知っていることは、どんな小さな単位でも社会の中で生きていく人間にとっては、大きな財産だなと感じました。

現在、子育て中の私にとっては、カリカリしてしまうことが多いので、とっても必要なすべ(・・)であるのは間違いないですが(笑)、子どもたちにも身につけて欲しいなと感じております。

感情と向き合い、対処する。そして、感情とは一見無縁に思えるカラダを使って、アプローチする。無縁だと思っているからこそ、簡単に受け入れられたりするのかもしれません。

ワークショップの余韻もそこそこに、次に控えるセラピーの準備に大忙しです。

 

セラピーフェスティバルのメインイベント“セラピー一斉スタート”

奥側はディエンチャン・オリジナル、
手前側がディエンチャン・ビューティ

今回のセラピーフェスティバルのセラピーメニューは、IMSIでも人気講座のセラピーで、かつ、IMSIでしか受けることのできないセラピー、ベトナム式顔反射療法「ディエンチャン・オリジナル」と「ディエンチャン・ビューティ」、南アフリカでは国家資格ともなっているリフレクソロジーのメソッド「セラピューティック・リフレクソロジー」、流れるような手技と極上のシアバターを使って行う「アンチエイジングフェイシャル」の4つを用意いたしました。

ディエンチャンの施術は、日頃はご自身のサロンで施術を行っているセラピストさんや、平日は会社員、週末はセラピストという両立セラピストさんなど、それぞれが独自のスタイルでディエンチャンの施術を行っているセラピストさんたちに集結して頂きました。

そして、「セラピューティック・リフレクソロジー」は日本で唯一のセラピューティック・リフレクソロジストの冨野先生、「アンチエイジングフェイシャル」は、IMSIで「アンチエイジングフェイシャル」講座を立ち上げた嵯峨先生が担当しました。

IMSIの1階の教室で同時に6組のセッションが同時に行なわれるのは、熱気もあり、壮観の一言です。施術者はひとりひとり真剣にお客様と向き合い、お客様もセラピーを楽しんでいるという前向きなエネルギーが重なり合い、パワフルな空間になっていたと思います。

 

【先生方によるスペシャルセラピー】

手前側が、嵯峨先生によるアンチエイジングフェイシャル
奥側が冨野先生によるセラピューティック・リフレクソロジー

嵯峨先生のアンチエイジングフェイシャルの施術後のお客様は、口角や頬の位置が高くなって、ツヤツヤ肌と、すっきりフェイスラインとなり、ため息まじりに「もう、なんか、すっきりした」という感想を頂きました。施術前と施術後の写真をとって、見比べている方もいらっしゃいました。

冨野先生のセラピューティック・リフレクソロジーでは、お客様の体調を確認し、足を通してディスカッションをしながら施術を進めていました。

嵯峨先生も冨野先生も「もっと施術したい~!」「あと10名はできます」と施術を楽しんでいたようでした。

 

【ディエンチャン・オリジナルセラピー】

ディエンチャン・オリジナルでは、クライアントさんは座り、
セラピストさんが立って施術

ディエンチャン・オリジナルは、「頭痛や腰痛など痛みのある方」「肩コリのある方」「お腹にハリがある」といったカラダの不調を感じている方や、「どことは言えないけれど疲れている」「眼精疲労がある」といったような疲労を感じている方におすすめしているセラピーです。

「肩がつらい」「目が疲れています」といったお客様はもちろんのこと、施術を行っていく中で「生きたツボ」や反応のある反射区を認識して、「あぁ、そういえば……」という感想が出たり、反応しているツボとそうでないツボに驚いていたりと、ディエンチャンワールド(笑)に引き込まれた方も。「あまりセラピーを受けたことないんですけど……」と言いながら、人生で2回目のセラピーがディエンチャンという方もいらっしゃいました。

 

【ディエンチャン・ビューティー】

ツボ探し棒を使って目のまわりのツボを刺激

ディエンチャン・ビューティーは、代々木公園で開催されているベトナムフェスティバルで行われているセラピーで、「お顔のむくみ、たるみ、クマ、しわなどが気になる方」「精神を安定させて、リラックスしたい方」におすすめした美容面に特化したセラピーです。

ディエンチャン・オリジナルでは、お客様は椅子に座って、セラピストは立って行いますが、ディエンチャン・ビューティーでは、ベッドもしくはリクライニングシートに横になっていただき、施術を行ないます。

 

ディエンチャン・ビューティー使われる道具

ディエンチャン・ビューティーで使われる
かっさとローズのシアバター

ディエンチャン・ビューティーでは、ローズのシアバターをお顔に塗布して、ローズクオーツのかっさで顔全体をエフルラージュしていきます。それから、ディエンチャンの道具で、お顔にあるコリをほぐしたり、ローラーを使ってリンパの流れや血行を促進したりしていきます。

リクライニングシートに横になりながらローズの香りに包まれて、そして窓から入る日差し……オリジナルとは違ったゆったりとした時間が流れているようでした。

お客様それぞれが自分にヒットした道具をお買い求めになられて、
「楽しかったです!」
「わざわざ来てよかったです。」
とお言葉を頂戴したときに、また、ひとつディエンチャンの輪が広がったなぁと嬉しく思いました。

お越し頂いたお客様、本当にどうもありがとうございました。そして、今回お手伝い頂きましたディエンチャンセラピストの皆様、素敵な場と時間を共有して下さり、本当にありがとうございました。

 

冨野先生がスライドを使ってディエンチャン入門編を解説

トリは冨野先生によるディエンチャンワークショップ「家庭医学とディエンチャン」。

ディエンチャンはもともと、具合が悪くなっても病院へ行くことができなかったベトナム民衆の知恵から生まれたこの民間療法で、誰でも簡単に行うことができ、その効果は抜群にあります。

今回のワークショップでは、「ディエンチャンってどんなもの?」というディエンチャン入門編と、普段の生活でよく起る不調「発熱」「便秘」「下痢」「止血」などのディエンチャン流の対処方法を学んで行きました。

 

参加者の皆さんでツボ探し棒を使いながらセルフケア中

ディエンチャン入門編では、本国ベトナムでの施術の風景の写真を交えながらディエンチャンの世界を垣間見て、ディエンチャンの簡単な歴史や創始者であるチャウ先生のお人柄(笑)もご紹介しました。

セルフケア・ファミリーケアのお話では、みなさんでツボ探し棒を持って、テキストやスライドを見ながら、実際にセルフケアを行って頂きました。

「短時間なのに、すっきり!」と驚かれておりました。

 

左:ツボ探し棒       右:銅ローラー

簡単な道具やディエンチャンで使われるグッズの紹介などもありました。 「ツボ探し棒で刺激しすぎたら、銅ローラーでその場所をコロコロして、鎮静させたりしますよ。」 という話や、「刺激を持続させたい時は4mm角に切った『サロンパス』です!」

 

プライベートでは2人の男児の母ですが、先日、弟のほうがインフルエンザにかかりました。

さっそく弟には、インフルエンザにかかった時に「熱を下げるツボ」と「免疫力UPのツボ」に、兄にはうつらないように「感染症予防のフォーミュラ」にサロンパス貼りました。

翌日、弟はぶり返すこともなく熱が下がり、兄はインフルエンザにはなりませんでした! 

 

でも、家にいる時なら「サロンパス」だらけのお顔でもよいですが、ちょっと気になる時は、局所的に引赤作用のある精油がブレンドされたものも代わりに使うことができますよ。

例えば、ベトナムでは、「バーム」を使っていますが、学校では、マザーアースさんのシアバターのレスキューブレンドを使ったりしています。サロンパスほど効果は持続しませんが、目立たないので、どこにいても使えます。

 

ワークショップの質疑応答では、「止まらない咳には?」という質問に、「咳は、気が上がっている状態なので、気を下げるツボやディエンチャン100図解にある咳を止めるフォーミュラにサロンパスを貼るのがよいですね」と。

「夜、家族があまりに咳をするので、試しに咳を止めるフォーミュラに貼ったら、スースー寝始めたんですよ。」というお話もありました。

ディエンチャンは、「Viet Y Dao(越医道)」という哲学を持っています。その目指すものは、

 

であり、ディエンチャンはそれを実現するためのツールの一つとして、活用されています。ディエンチャンは単なる療法ではなく、より良く生きるための哲学であると。

冨野先生もワークショップの最後に、「Viet Y Dao(越医道)」の目指す言葉をホワイトボードに書いていました。

ディエンチャンは、単なるセルフケアやファミリーケアを行う便利なツールということだけでなく、人が人の中で”生きること”に対する”大切なモノ”を呼び起こしてくれます。

ワークショップの開催報告を書くために、ワークショップを振り返り、自分の生活にあてはめてみると、そこには、ディエンチャンを通して、「Viet Y Dao(越医道)」の哲学があることに気づきました。

ディエンチャンを学んで1年目は哲学の部分は実は分からないことが多々ありました。が、ディエンチャンの即効性と効果が抜群だったので、日々自分や家族に施術を行い、アドバンスコースを受けた2年目の時には、チャウ先生の話す哲学的な部分に同感している自分がいました。そこに一番驚き、自分自身の殻が破れたのでは?つまり、成長があったと思っております。

ディエンチャンに限らず、世界にはいろいろな自然療法があり、それらを学ぶことで、「生活の中でごくふつうの選択として使って行く。それが生活にしみついてくると、夜中や土日などすぐに病院に行けなくても、すこしでも痛みや症状を和らげてあげたいと思った時に、何かすることができる。そして、少しでも楽になってくれる。」それは、とてもありがたいことだと思っています。

今回のイベントを通して、お客様がすっきりしてお帰りになられる、商品を手にとってご覧になる、お買い求め頂く姿をみて、小さくても少しずつ自然療法の輪が広がったなと実感しました。本当に嬉しく思います。この小さな輪を大切に今後も自然療法を広めていく活動のお手伝いをしていきたいと思います。

さて、次回開催は、2015年4月29日(水・祝日)を予定しております。今回いらして頂いたお客様、ご都合があわなかったお客様、また新たに企画を用意してお待ちしております。

是非、第2回IMSIセラピーフェスティバルにも足をお運びくださいませ。皆様のご参加をお待ち申し上げております。

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